1巻と2巻

■第2巻 江戸時代の身分制度と差別された人々

かつて教科書は、身分秩序を「士農工商えた非人」と示し、部落はその「最底辺」に置かれた存在として「身分は江戸時代に作られた」と書きました。

しかし、最近の教科書では、「士農工商」という表現そのものがなくなり、部落についても、社会の下ではなく、「ほかに」「別に」「異なる」と表す教科書が増えています。 また、身分制度は江戸時代に突然つくられたわけではなく、中世から引き続いてきたものという記述が多数となりました。 このDVDでは、中世に始まったすべての身分が、居住地や税制、戸籍などで身分を固定され、江戸時代に「制度化」されたことを、分かりやすく解説し、すでに間違いと分かり教科書から消えた「士農工商えた非人」の図式に代え、積極的に新しい図式を提示しました。 それを示す具体的な例として、穢多頭・弾左衛門や様々な絵図をとりあげました。

また、部落差別の学習を通じて、「イジメ」の問題を考えることや、中学生以上版では「非人」の存在を現代の「ホームレスの方々の人権」と関連させ発展的に学習できる工夫を加え、江戸時代の身分制度が決して現在の社会問題と無関係ではないことを示唆しています。

■第1巻 東山文化を支えた「差別された人々」

人権を侵害されてきた人々について、私たちは「マイナス・イメージ」でとらえがちです。

しかし、世界遺産である銀閣寺や龍安寺の庭園などをつくったのは、実は差別された「河原者」であったという歴史事実は、こうしたイメージをまったく逆転させました。 すでに、小学校や中学校の教科書でも、「差別された人たち」の功績が多く取り上げられています。 では、偉大な芸術家であった河原者が、なぜ差別されたのでしょうか。 このDVDでは、「河原者は差別を受けていたにもかかわらず偉大な芸術家になった」という事実を、丁寧に描きました。

また、河原者を、その芸術面の力で率直に評価し重用した足利義政、自分たち僧侶より立派だと讃えた景徐周麟など、山水河原者に活躍の場を与えた人々の存在もしっかり描き、こうした差別しなかった人たちの姿も強調しました。 世界に誇る文化遺産は、差別された人々と差別することなく正しく評価した人たちによって築かれたことを、銀閣寺観音殿二階からの貴重な夜景映像などを通して、共に学び合う教材となっています。

図19

<監修> 上杉聰(関西大学)、外川正明(鳥取環境大学)

DVD「シリーズ映像で見る人権の歴史」(第1巻)でつかわれた画像

DVD「シリーズ映像で見る人権の歴史」 解説例と学生の感想

◇上映時間 15分
◇2タイトル収録 小学生版、中学生以上版