9月3日(土) 15:30~17:30

   Zoomによるオンライン講座(教室は使用しません)

民族的マイノリティや、女性あるいはLGBTQに対する差別意識というとき、そうした相手を自分たちよりも知的・道徳的に劣った存在とみなすような意識が、これまで専ら問題とされてきた。これを「古典的レイシズム/セクシズム」という。もちろん今でも残念ながら、こうした差別意識が私たちの社会からなくなったわけではない。一方でまた、それとは別の形のものも新たに拡がりつつある。それは「差別はもはやほとんど解消されているのに、彼ら彼女らは殊更に差別を言い立てることで、自分たちよりも有利な立場を得ている」と考えるような、よじれた差別意識である。これを「現代的レイシズム/セクシズム」といい、講師が2019年に実施した全国調査のデータからは、ネット利用がそれを助長する効果をもつことが確認された。この回の講座では、そうした研究成果をわかりやすく紹介・解説するとともに、新たな形をとる差別意識の拡がりに対抗するにはどうすればよいか、受講生とともに考えたい。