
12月3日(土)15:30~17:30
Zoomと会場(大阪公立大学文化交流センター)を合わせた講座です。
本報告の課題は、在日コリアン等の植民地出身者(旧植民地出身者)の政治参加に対する日本政府の戦前と戦後の対応を民主化の視点から考察・検証しようとするものである。 マイノリティの政治参加は、民主化の重要な課題であるが、戦後に民主化が進められた日本では、戦前期に認められた植民地出身者の政治参加が禁止され、その復活を求める植民地出身者の声も無視され続けてきた。これは、旧植民地出身者とその子孫に参政権を認めたフランスとは対照的である。植民地出身者の処遇という点から考えると、戦後の日本では民主主義の後退現象がみられると言っても過言ではない。報告では、在日コリアンを事例に、
①戦前期の帝国日本でなぜ植民地出身者に内地の参政権が認められたか。
②民主化が進んだと言われる戦後の日本で、なぜ植民地出身者の参政権が禁止されたのか。
③またなぜその後の植民地出身者による地方参政権付与問題は迷走してきたのか。
などについて考えてみたい。
